妊娠した猫ちゃんの行動・注意点

妊娠した猫ちゃんの行動・注意点

どの生物であっても、妊娠とは命がけの行為です。少しでも母体に異常があると子供にも影響が及んでしまいます。猫は一度の出産で大体1〜8匹の子猫を産みますが、もっとも多いのは3?5匹と言われます。これには個人差があり、もっとたくさんの子を生む場合があります。これほどたくさん産む母猫には様々な負荷がかかります。そこで猫の妊娠においてどのようなことに注意をしたらいいのかまとめてみました。

 

 

妊娠?出産までの流れ

妊娠中

猫の妊娠期間は60〜68日と幅があり、最も多いのは63〜65日の間と言われています

 

peko

猫は妊娠をすると、性格や行動に変化が見られるようになります。
妊娠20日あたりから乳房がピンク色になっていき、食欲が落ちていきますが妊娠してから45日辺りからは食欲旺盛になり活動量が低下していきます。日が経つにつれておなかが大きくなり、乳房が張っていきます。この時期に別のオスを交尾をすると「異期複妊娠」という、父猫の違う子猫が生まれる可能性が稀にありますが、これは猫特有の珍しい現象と言えるでしょう。
この時期から母猫が落ち着いてリラックスできる環境を作ってあげましょう。理想は「暗く乾燥していて周囲が布などで囲まれている、柔らかい絨毯や毛布がある場所」です。出来るだけそういった場所を作ってあげましょう。
また、この時期に必要な栄養素が足りないと胎児に影響が及びます。例えばタウリンなどの必須栄養素が不足している場合は、胎内で胎児が死んでしまい、死産や流産、母体に胎児が吸収されてしまうといった現象が起きてしまいます。与える食べ物には十分注意しましょう。
また、妊娠が発覚したらなるべく外には出さずに室内で安静にしておきましょう。外敵に襲われたり悪いものを食べてしまったりする危険性から回避するために、屋外には出さないほうが安全です。

 

 

出産前

peko

出産前になると母猫は攻撃的になり警戒心が強くなります。今まで甘えん坊だった子が「シャー!」っと威嚇したり猫パンチを繰り出したりすることがありますが、これは外敵から子猫を守ろうとする行為なので怒ったりしてはいけません。
また、この時期に外に出したりすると、家ではなく外で出産してしまったりする危険性があるので室内で安静にしてあげましょう。
猫は人間と違い「つわり」は起きません。体調が悪くなったり頻繁に吐くようであればすぐに動物病院に連れて行きましょう
この時期に過度なストレスがかかると流産などの危険性が高くなります。必要以上にかまったりせず、母猫が自由に安心できる環境を作り見守ってあげましょう。

 

 

出産中

猫の陣痛は12秒〜90分と振り幅が大きく、個々によって異なります。このときは口呼吸をし、陰部をグルーミングする、歩き回るなどの行動を起こします。しかしこの陣痛が60分以上続く場合は難産の可能性があるので様子を見て獣医師に相談しましょう。
この後に開口期といわれる、赤ちゃんが膣の入口付近で一度止まる状態になります。このときに大量の出血がみられる、胎児が15分以上出てこない場合は母子共に危険なので動物病院に行きましょう。
開口期が終わると15〜30分間隔で子供を産みます。このときに母猫は子猫の顔を舐め、呼吸ができるようにし、へその緒を噛み切ります。
こうして子猫は産まれてくるのですが、母猫が初産である場合や育児放棄をする場合、子猫は呼吸ができず死んでしまう可能性があるので、そういった場合は人の手が必要です。しかし、基本的に人の手助けは不要です。このへその緒切り・胎子なめ・胎盤摂食などの行為を人の手で妨害してしまうと、急に母猫が育児への関心を失ってしまうことがありますので、基本的には手出し無用です。
また、出産が長引く場合は母猫が疲れてしまい、子宮を収縮させる力が弱くなったりするケースもあるので、難産の場合は獣医師に相談しましょう。

 

 

出産後

出産が終わると、母猫から胎盤が排出されます。これは栄養価が高いので食べてしまう母猫が多いのですが、胎盤を食べて悪影響が出たという報告はされていないので問題はありません。しかし子猫の数と出てきた胎盤の数が合わない場合は、体内に残っている可能性があり子宮感染の原因にもなり危険ですので動物病院に連れて行きましょう

 

 

出産後の行動

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以下の行動は出産前と違うので、初めて見る方は戸惑うかもしれませんが正常な行動なので、あまり人の手を入れずに母猫の母性本能に任せましょう。

 

出産後の数日は、心配になる程子猫にぴったりくっつき離れません

これは、生まれたばかりの子猫は自分で体温調節が出来ずに放っておくと低体温症になってしまうため、母猫がぴったりくっつき体温調節をしていますので、異常な行動ではありません。子猫は、およそ3週目くらいで体温調節が出来るようになります。

 

子猫を舐めまくる

この行動も異常ではありません。人のように手を使えないので舐めていろいろ子猫の誘導をします。頭を舐める時はおっぱいへの誘導をするとき。お腹あたりを舐めるときは、子猫の排便を促しているときです。ちなみに、子猫は胎便という緑がかったウンチをしますが、きれいに母猫が舐めて処理します。

 

巣から出て行った子猫の首を噛み連れ戻す

少し子猫が成長するとあちこちに動き回り、巣から出て行ってしまう子猫も出てきます。そんな子猫の首根っこを咥え、引きづりながら巣に連れ戻す、といった行動も見れます。これも、一見乱暴で子猫は痛そうに見えますが、正常な行為です。子猫も痛ければ鳴きますので、黙って咥えられているなら問題ありません。

 

子猫を連れ回す

これは、母猫が子猫を外敵から守るために、巣を何度か変える行動で、これも異常ではありません。決して居心地が悪いとかではないので安心して見守ってあげてください。

 

シャーシャーと攻撃的になる

これも、外敵から子猫を守るための母猫の本能です。決してあなたが嫌われたわけではないので安心して見守ってあげましょう。特に、雄猫への威嚇行為が顕著になります。これは、雄猫が生まれたばかりの子猫を殺してしまう場合があり、それを本能でわかっているためです。多頭飼いの場合、仲が悪くなったのかと心配になるかもしれませんが、子猫が大きくなるまで温かく見守ってあげてください。

 

出産後の初乳はとても大切

人間と同じで、猫の初乳も非常に大切なものです。初乳とは、赤ちゃんを産んでから10日目くらいまでの母乳のことです。母猫からの以降免疫を受け、様々な病気の免疫が付きます。また栄養素も通常の母乳とは栄養素が全く違い元気に育つ基盤となります。

 

 

出産後の異常な行動

この行動が見れる場合には、やむおえず人の手を貸しましょう。

 

育児放棄

ペットを飼っているとために耳にします。猫界でもやはりあるのが現状です。上記した正常な行動を行わなくなってしまいます。原因は様々で、飼い主に対する大きすぎる愛情や、初産の場合のどうしたらいのかわからない状態、他の猫と触れ合うことがあまりない場合、過剰なストレスなどが挙げられます。

 

生まれたばかりの子猫を食べてしまう

上記に、雄猫が子猫を殺してしまうと書きましたが、母猫でもありえます。流産・死産した胎児や体に異常があったり怪我をしてしまったりして生まれてきた子を食べてしまうというのは、動物界では珍しくありません。しかし、母猫の異常な栄養失調やストレスなどが原因で食べてしまうことも稀にあります。